カールハンセン社の「Yチェア」CH24の塗装について
「CH24 Yチェア」の塗装
前回はこのYチェア(CH24)の座面ペーパーコードについて書籍「Yチェアの秘密」をテキストにしてお話しました。
今回も同じく「Yチェアの秘密」を参考にしながら「Yチェアの塗装」についてお話します。
カールハンセンのカタログ定価表にはYチェアの欄には「ソープ」「ラッカー」「オイル」「ホワイトオイル」「CHS Colurs」と大きく大別表記されています。
今日はそのうちの「ソープ」あるいは「ソープフィニッシュ」とも言う塗装の話です。
ソープフィニッシュについて
テキストにおいては、日本ではあまり馴染みの無い方法であると書かれていますが、実際販売の現場においてはソープフィニッシュの仕様が圧倒的に多いような気がします。それは価格のせいかも知れませんね。他の塗装よりも1万円ほどリーズナブルなのです。
さてこのソープフィニッシュという塗装方法ですが、デンマークではごく日常的な方法で、フレーク状の石けんが簡単に手に入るということです。「ソープ仕上 げ」とはある意味、塗装ではないというふうに考える方がわかりやすいということらしいのです。石けん溶液を木材に塗って、乾いたらサンディングしただけの ものということです。カールハンセン&サン社が仕上げに採用する以前からこの方法は存在したということで、日本において最初にこの仕上げ方法による製品を 販売したのがカールハンセン&サン社ということです。
デンマークではもともと昔から、床や家具を石鹸で洗うという習慣があり、塗装ではなくメンテナンスの一環だったと考える方がわかりやすいかも知れません。
木材が汚れる→石鹸で洗う→汚れがしみ出した溶液を洗い流す→拭き取ると木材には石鹸の脂肪分が残る→やがて木材に石鹸分が蓄積し、汚れが染み込みにくくなる。
というプロセスを経て味のある木質表面になるということらしいです。
ただし石鹸ならなんでも良いというわけではなく、香料があまり入っていなくて、昔からある洗濯石鹸方が安全だと言います。
またソープフィニッシュは白色系の木材に使用するものでウォールナットやチェリー材など色の濃いものにはあまり使用しませんね。
下段の写真はオークのソープフィニッシュ仕上げです。
次回はラッカー塗装についてのお話です。
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Carl Hansen & Son (カールハンセン&サン)
正規取扱店
アトラクト・ラルゴ店
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四国の高知にあるアトラクト・ラルゴ店は、デンマークの家具メーカー、カールハンセン&サンの正規取扱店です。
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