ガレット日和 vol.111(1月16日)
とても寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしですか。
先週の出張時も丁度寒波に遭遇して大変でした。
収穫はいろいろとありました。「マノス(手)」というCDの表紙のデザインをされた切り絵作家の方を尋ねて空港から直行し、アトラクト・ジャーナルへの寄稿などお願いし、また雑貨も取り扱わせていただくことになったりと、グーグルマップをもってしても何度も迷いながらアトリエに辿り着くというような貴重な経験もしました。作家の方の話によると、このあたりは行き止まりの道が結構多いという事だった。そのせいか何度も同じ道を引き返すはめになって約束の時間をオーバーしたのだった。
そして今回の出張のメインは二日目のアトラクト・ラルゴ店でのバー・ブエノス・アイレスのイベントについての打ち合わせだった。いつものY氏と、渋谷の隠れ屋的な美味なる料理とワインのある店で無事ジャーナル特集とイベント広告などの話ができた。これからまっしぐらにイベントの準備が始まって行くところです。4月の末頃の開催の見込みになる予定です。
食事のあとはコンピ・アルバムを発売して、それが大評判だというバーに行く予定だったが、週末で満席らしく断念した。
もう一件のバーに連れて行ってもらったが、”音楽通”のY氏がマスターのことをさらに”音楽通”というぐらいだから、正に推して知るべしといった店内風景であった。一面の広い壁は天井までLPレコードで埋め尽くされていたのである。その奥には針式レコードプレーヤーが2台並んでいて、マスターがひっきりなしにかわりばんこにレコードに針を落とし音楽を聴かせてくれる。そして「只今の音楽」といった感じで、LPジャケットをわれわれの側に向けてそっと手慣れた手つきで立てかける。絶妙な動作は五線譜に乗った音符のようだった。ハービー・マンが鳴る頃には、僕は完全にノックアウトされていた。
その昼には奥渋谷の著名な本屋さんにも遅すぎたお礼に出かけることになった。丁度会議中だったので、広報の方とお話をして店を後に。いつ来てもいい感じだ。
初日には代官山のT書店に。1年以上は訪ねていなかったが相変わらず活気に溢れていた。ここにも幾ばくかの用事があったのだがスムーズに事は進み、屋外のレストランで遅いランチを済ませ、帰りにラーシュ・ヤンソンの新譜を買って帰った。